横浜音楽新聞 - Twilight Music Times

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Twilight Music Club 首謀者ヨシダ、キャリア初の本紙独占インタビュー 2/3 「モラトリアムな日々を送りながらも感じるジレンマが…」

このインタビュー記事は1/3の記事の続きとなっております。
 
 
 
ーーそれでは、歌詞についてもお聴きできたらなと思います。基本的にヨシダさんの歌詞はいつもどこかやるせないというか、切ない人間の側面を切り取っている印象なのですが、今回も、サウンド面では今までと違うアプローチではありながらも、歌詞は今までの延長線という感じを受けました。
 
「うん、そう思います。ある程度カッコつけたサウンド作りではあったんですけど、歌詞はどうしてもカッコつけられなくて。カッコのつく経験が無いっていうのが何よりも大きいのですが(笑)
むしろ、こういったシティポップ寄りのアプローチの曲で、情けない歌詞を書く、というのも僕らしくて、面白い化学反応が起こせるかなと。」
 
ーーこの曲のキャッチフレーズともいえる、「天気予報を気にする時こそ/明日を大切に覚えてるんだろう」というフレーズ、素敵ですね。
 
「ありがとうございます。ちょうど最近は大きな台風も2度ありましたし、天気予報ってのは、タイムリーな話題ですよね。台風が迫ってるって聞いて、明日台風が上陸する、となると、明日が大事な人ほど心配になるよな。と思うんです。当たり前の話ですけど。台風の日に結婚式があった人も多いみたいですし。明日が大事な日であればあるこそ、天気ってのは重要な要素で。天気予報に明日の大事さを気付かされる、というか。そういう意味でも僕達の毎日と、『天気』の関係性はあまりにも深いなと思いますね。この歌詞を書いたのは8月ですが。」
 
ーー新海誠さんの映画、『天気の子』の影響を受けたのですか?(笑)
 
「あ、いや!『天気の子』、見たかったんですけど、見られてないんです(笑)でも多分、予告編を見た感じ、主題歌いけそうですよね
(笑)」
 
ーーぜひ新海誠監督の次回作はヨシダさんにお願されて欲しいですね(笑)
 

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ーー曲の中で、「子供のまんまだよ僕は今も」と歌っていながらも、大人を示すような「酒」の描写が頻繁に出てきたり。MVでもストロングゼロを飲んだくれているカットが多く使われていますね。これも意識されてのことですか?
 
「さすがのご指摘ですね!(笑)歌詞はそれぞれの解釈に委ねたいので、あまり歌詞について語りすぎるのは避けたいんですが、この2つの描写がこの曲の肝で。
僕も今年20歳になって、酒を飲めるようになって。少しずつ大人に近づいているという実感もある。でも、結局の所、内面は相も変わらず臆病な子供のまんまなんですよね。
でも周りの人達ーー特に女子は、どこか大人びて見えるんですよ。このぐらいの年頃にありがちな感情だとは思うんですが。 
そういう、なんと言いましょう、モラトリアムな日々を送りながらも感じるジレンマといいますか、そういう題材は僕が日々苦しんでいるものであり、それでいて僕の大好物ですね。」
 
ーーなるほど。確かに、ヨシダさんの曲の主人公はいつも大人になろうとしているようで、少年のような印象を受けます。普段ヨシダさんの独特の世界観を持った歌詞はどのようなスタイルで書かれているのですか?
 
「うーん、1番多いのが、ギター爪弾きながら鼻歌を歌って、それに歌詞をつけていくという手法ですかね。そういう意味では曲と歌詞は同時に出ることが多いかもしれない。でも最近は、通学時間にちょちょこ歌詞をスマホevernoteに書いて、そこに曲書いたりしてるので、色々スタイルも柔軟になってきています。んーーーやっぱり、基本的に幸せな時には曲書けないですね(笑)あぁぁぁぁ!疲れたぁ!もう無理!って時の方が良い歌詞は書けます。何クソ、お前らクソ、俺を舐めんじゃねえよ!みたいな感情はどの曲の根源にもありますね。いつか見返してやりたいんですよ、この世の中の不条理に。僕の音楽で。」
 
ーーカッコイイですね。Twilight Music Clubも、今までのヨシダさんの作詞スタイルは崩さないのでしょうか?
 
「いや、バリバリに崩していきますよ。『こうでなくちゃいけない』みたいな固定概念がミュージシャンにはあると思うんです。例えば、『ロックバンドはテレビに出るべきじゃない』『アイドルは恋愛をしちゃいけない』みたいなね。それはそれで素敵なんだけど、Twilight Music Clubはそれを全部きまぐれでやっていきたい。『この曲は大きな舞台でやりたい』『この曲はアンダーグラウンドだけで鳴らしたい』みたいなね。だから、歌詞に関しても、『こうでなきゃいけない』というのを全部とっぱらいたい。今の時点でコテコテのアイドルソングの歌詞も書いてるし、女性目線な歌謡曲の歌詞も書いてるし。ほんと色々なスタイルの作詞に挑戦しています。現時点でも、Twilight Music Clubには繊細な文才を持った人を多く抱えているので、そういった人達にも歌詞を頼もうか、と考えていたり。うん、可能性しかないですね、今のTwilight Music Clubには。」
 
 
 

話はTwilight Music Clubそのもの哲学にまで深まっていった。次回が全3回のインタビュー最終回。Twilight Music Clubのコンセプト、そして、TMCはこれからどう舵を取っていくのか、さらに深く質問していく。

 

 


天気予報を気にしてる - Twilight Music Club [Music Video]

 

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